スキャンパンはこの60年の間、美味しい料理への情熱を持ち続けてきました。
試行錯誤の中で偶然とも言える開発によって、1956年の最初のフライパンから現在に至るまで、世界中でご愛用を頂いております。
1956年、圧力鋳造のフライパンはほぼ偶然に近い形で生まれました。
発明家でありビジネスマンでもあったG. A. L. Thorsenは、圧力鋳造技術を元に、圧力鍋の開発を行っていました。
彼は最後にはこの圧力鍋の開発を諦めてしまいますが、開発の途中で圧力鍋の蓋をフライパンに活用しました。
この当時、アルミニウムは第二次世界大戦後に廃棄された航空機から多く再利用できたため、手に入りやすい金属でした。
この1950年代に初めて作られたアルミニウムの圧力鋳造技術は、今日のスキャンパンの製造でも活用されていますが、その品質やデザイン、機能性においては、数多くの改良が重ねられてきました。
1960's
料理愛好家のお気に入り調理器具
活気に溢れ、好景気に沸いた60年代。デンマークの調理器具に新たな流れがありました。ノンスティックコーティングが加工されたフライパンです。デンマーク オーフス近郊のLystrup工場では、アップルダンプリングパンやワッフル金型、ベイキング金型も作られていました。この頃は、料理愛好家のお気に入り調理器具として販売されていました。
1970's
オイルショックと新工場
オイルショックの影響にも関わらず、デンマークのフライパン需要は伸び続けました。1976年に工場の移転をし、現在のRyomgaardとなりました。いずれもオーフス近郊です。
フライパンはボールポリッシュという新しい技術が加わりました。ビーズワックスを使った表面仕上げを研究し、完全に平らな表面を作れるようになりました。この技術は常に改良され続け、今日のスキャンパンでも、高密度フライパンを仕上げる重要な技術となっています。
1980's
チタンが使われた最初のフライパン
この頃になると、デンマークのみならずドイツでの販売も始まり、丈夫な鍋底を好む料理愛好家の間で瞬く間に人気に火がつきました。
1986年、Ryomgaard工場で最初のチタン合金とノンスティックコーティングを合わせたフライパンが作られました。この新しい製品はすぐにトレーラーで各地に運ばれ、お客様の前でドリルを使ってその耐久性をご案内しました。このチタンの活用は、宇宙産業で使われる耐熱壁からひらめいたアイデアでした。
1990's
新シリーズと特許のハンドル
1990年台、スキャンパンは特許技術のハンドルを開発しました。このハンドルはフライパン本体と同じように作られている取り付け部に特殊な仕組みで組み合わされます。そのため、ハンドルは長年の使用でも外れることはありません。これまで、数多くの技術革新を超えてきましたが、このハンドルは幾度の失敗を経て完成された、職人と好奇心、そして発明の賜物です。今日のスキャンパンにも使われ続けています。
2000's
環境に優しい調理器具、シェフの協力
2008年、スキャンパンは世界で初めて、全ての製品でPFOAとPFOSを使用せずに製造できるようになりました。製造過程でも、スキャンパンはステンレスや100%リサイクルされたアルミニウム資源など、環境への配慮に取り組み始めました。
この頃から、プロのシェフ達より協力を得て、一般過程はもちろん、プロユースとしても、より良い調理器具へと改良と開発を進めました。
2010's
すべては美食のために
IHクッキングヒーターが普及した現代のキッチンに向け、アルミニウム製の調理器具でもIHに対応したスキャンパンを開発しました。
最初の圧力鋳造のフライパンが作られてから60年が経ちますが、基礎となる技術は今もなおデンマーク製の上質なスキャンパンとともに引き継がれています。その反面、時間とともに新たなモデル、そしてより良い特徴も加わりました。スキャンパンの60周年アニバーサリーモデルは、限定モデルとして作られます。